揚輝荘

日本満喫中でございます。
一週間でこんなにもリフレッシュできるとは…。
イタリアで悩んでいたことが思ったよりちっぽけだったり、コメディなんだなと気づかされます。
やっぱり普段いる環境から離れることも時折必要だなと心底思いました。

ここ数日で一番印象に残った場所について書きます。
名古屋の覚王山にある、揚輝荘です。
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ふらふらと歩いていて見つけたのですが、住宅街の中にこの赤い建物がいい意味で異質だなと…。
入ってみるとちょうどガイドツアーが始まるところで、予備知識ゼロで参加しました。

ここは松坂屋の初代社長によって建てられた別邸です。
ちょうど建ってから100周年らしいですよー。

初代社長は伊藤次郎左衛門祐民(すけたみ)です。名前長いですね~。すけたみって響きがいいですね。
織田信長の家臣であった、伊藤蘭丸を先祖に持ちます。
武家から呉服屋として生きることになり、それが今の松坂屋になるそうです。
照明にも、松坂屋のマークがありました。
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当時はもっと敷地が広く、VIP客に楽しんでもらえるよう、庭や茶室などもあったそうです。
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展示室となっているこの赤い建物は聴松閣(ちょうしょうかく)といい、公開中なのは、地下、一階、二階部分でした。

聴松閣には5つも暖炉があります。一番印象に残ったのが、一階のこの暖炉。
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大理石が使用され、当時高級だったであろうタイルで装飾されています。その隙間には金が施されている贅沢ぶり。
そして床の木も、ひとつひとつはめこまれているそうです。

二階には、和室をはじめ、中華風の部屋や、潜水艦をイメージしたような部屋がありました。
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この旧書斎は一見洋風のようで、床が市松模様だったりと和のテイストもある和洋折衷のスタイリストです。窓から外の景色がよく見え、当時は名古屋城まで同じ高さで見えたようです。(今はマンションで見えません…)

一番度胆を抜かれたのは、地下室です。
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写真だと分かりにくい(というか度量が足りない)のですが、洞窟があるんです!
地下に降りた瞬間に、独特の香りが漂い、この洞窟に繋がる道を見た途端、異空間に来たような感覚になりました。
予備知識無しで行ったため、更に衝撃…。
なぜ洞窟があるのか、はっきりとした理由はわからないそうです。
もしものときの避難場所、中国人革命家の亡命先、または茶室まで繋がっていたため、従業員用通路など諸説あるそうです。
この理由がわからないのが、ミステリアスでいいですよね~。

ガイドの方に説明受けていなかったら、ここまでわからなかったので、本当にタイミングがよかったです。
入場料大人300円で、土日エコきっぷを持っていたら割引がさらにあるそうです。
他にも色々とこだわりに溢れた建物だったので、また行ってじっくりと見たいですね。